発達障碍における二次障害

 ひがしすみだカウンセリングルームです。今日は発達障害に伴う二次障害の話。

発達障碍の表と裏

 発達障害が一般に広く知られるようになって来て、それなりの月日がたってきました。強いこだわりや人の気持ちを推し量ることが難しい自閉性スペクトラム症、いろんなものに注意が向いてしまったり、動くのをとめることが難しい多動症、読み書きや計算などの特定の作業に困難が出てしまう学習障害。これらは育て方ではなく、生まれ持った脳の器質が、社会と折り合いがつかないことで問題となってしまう障害です。発達障害の方の生き難さは、その神経心理学的問題ばかりではありません。折り合いがつかないことで生じる、周囲の反応による傷つきの問題も大きくあります。何で自分は周りと同じようにできないんだろう、どうして回りは自分ばかり怒るのだろう。そういう体験から、次第に子どもたちはひそかに思い悩むようになります。

「普通」にできない苦しさ

 事実、発達障害のあるお子さんには難しい課題がいくらかあります。じっとしていることや時間を守ることだったり、相手の意図を理解できなくて、状況にそぐわない理解や、言動をして、困ってしまったり等です。これは、脳の情報処理に非常に時間がかかりやすいために起こってくるものなので、「周囲と同じように」「常識的に」振舞うことがひどく難しいことで起こります。そういうことを求めることは、目が悪い人に、裸眼で1.0くらい見なさいというようなものなのです(そんなことを言われても私にはできません)。
目が悪い人にはめがねが必要です。発達障害を抱える人にとっては、「その人なりのやり方」が守られること、「情報処理が少なくてもすむわかりやすい環境」が、めがねの代わりになります。そうした中で、適切な行動を認められることで、障害に関わらず、子どもは伸びていきます。どう努力しても克服が無理な要求をして、できなかったことを叱責され続けることは、発達障害の子ども達の自尊心や向上心が傷つけられることで、心理障害・精神障害が生じてくることが少なくありません。

根性論や気合の問題ではない

 例えば、聞き取りきれなかったり、他の刺激に指示がまぎれてしまってぼうっとしている子に対して、『怠けていてやる気がない』とか『努力が不足していて根性がない』と非難したり、無理やりに机に縛り付けて勉強を強制することに学習能力や成績を高める効果はありません。逆に子どものやる気を挫き、自尊心を失わせてしまいます(勉強は楽しくできるに越したことはありません)。また、アスペルガー症候群など広汎性発達障害の子供たちが、共感能力の欠いた失礼なコミュニケーションをとった場合に、厳しく怒って罰則を与えても、彼らのコミュニケーション能力が改善されるわけはなく、むしろ、何故怒られたのかを理解できずに困惑する体験だけを残してしまいます。こうしたことに取り組むためには、まず、お子さんのコミュニケーションや、どういう力を発揮しやすいかを知ることが先決になります。

自信を積み重ねていくには

 そして、発達の促進・援助のためには、肯定的な賞賛や励ましを通じた自信の形成が重要です。小さな成功や達成感を繰り返し体験することを通じて、やる気や積極性を育むこと、パニックにならない方法でコミュニケーションを繰り返し、対人関係に安心感や自信を持たせること 、そうしたものの積み重ねが、その子の力を引き出していくことも少なくありません。

 

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2018年03月21日